天気の子見てきたので雑に感想書いた

 天気の子を見てきた。
公開日に2回見て小説を読んでもう1回見てきた。

 

なんかもやもやするので雑に文章にしていこうと思う。
文章とも言えないかもしれないけど、なんとなくまとめて見ようと思う。

 

僕は新海誠さんの作品は昔から好きで高校生の頃に「雲のむこう、約束の場所」を見て、友人と何だこの作品(内容がさっぱり分からない)となったのを覚えている。
それから何回も「雲のむこう、約束の場所」を見て、今でも見返せばセリフが出てくるくらいには脳裏に刻まれている。
「秒速5センチメートル」を見ては心が苦しくなり、当時高校生の自分の心をえぐりまくるようなそんな感情にさせられていた。
コスモナウトは本当にやばい。今見てもなんかぐさっと胸に突き刺さる。

 

「君の名は」を見た感想は今までの作品とは大きく何かが変わっと言う感じだったと思う。
製作委員会を発足させたとかそういうところでいろいろ変わったのかなと、推測したりしていた。
ただ新海さんの中2男子のようなところが大好きなのでそういう描写がいくつかあったのはとても良かった。

 

そして今作の「天気の子」、「君の名は」では想定外に作品がヒットしてしまい、いろんなところでいろんなことを言われたそう。
死んだ人を生き返らす映画とか災害をなかったことにしたとか。
そんな中でもっと叱られる作品を作らなければと思う新海さん本当に(自粛)て好きです。

 

 

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感想(極力ネタバレなしのもの)


一番最初に見て思ったことは、君の名はとはかなりテイストを変えてきて昔の見たことある新海さんのような印象があるけど、なんとなくもっと心を抉ってほしいという感じでした。
ただ相変わらず風景描写は素敵でストーリーも一般的に見るととても良いものかと思いました。
音楽も良く、前作からのRADWIMPSさん。
音楽に合わせてテンポ良くダイジェスト形式で進行していく部分は前回同様気持ちのいいものでした。
こちらは小説を読んでいるとより内容がわかるので読んでから再度見るとより面白いかもしれないです。
またソフトバンクのCMでもあるように犬のお父さんが登場します。
その他分かる人には分かるようなネタが盛り込まれています。
新海さんのアイコンのマグネットが冷蔵庫にあったり、あの人が出てきたりあの人が出てきたり。
さらに小説を読むことによってより細かい設定でネタに向かうこともできました。
しかしいろんなネタがあるので、細かいところを何回も確認したくて映画館に通ってしまうような気がしています。(すでに3回見ている僕が言うから間違いない)

 

今回も相変わらず新宿が舞台なのはもちろんですが、東京でいうと田端が出てきました。
こちらも新しい聖地として沢山の人が訪れるのでしょうか。
RADWIMPSさんの愛にできることはまだあるかいのMVの舞台も田端周辺らしいので、こちらも一緒に聖地巡礼できるのではないでしょうか。

 

個人的に本田翼さんの声優はとても良かったと思いました。
思ったより上手かった。
小栗旬さんもとてもよかった。様々な作品で声優をやっているので安心して見れた気がする。

 

この作品を見て3年でこれだけのものを作ってきたのに僕は一体3年で何が変わっただろう、何か作ってこれただろうかと思ってしまう。
焦りとは違うと思うけどでもなにか別の悔しさみたいな何かよくわからない気持ちがこみ上げてくる。
この気持ちの正体はよく分からないけど昔新海さんの作品を始めてみたときとは別の感覚になるのは成長と言えるのだろうか。

 

ネタバレあり

 

ここからネタバレありでいろいろ言っていこうかと。
かる~くスクロール部分付けておきますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今作見てから感じたことは「雲の向こう、約束の場所」に似ているなと。
これはいろんな人が言っていてなるほど確かにと思っている部分です。
一緒に見に行った友人は西尾維新さんの「傾物語」を思い出したと言っていました。
どちらかを選ぶ。選ばなきゃいけない。選びたい。選びたくない。選べない。
きっと色んな感情が作中にあって思いを重ねた人がたくさんいると思います。
誰しも一度は経験するだろうという感情が描かれているようななにか親近感を湧くというのが新海誠監督の作品の好きなところです。
君の名はでも天気の子でも東京に憧れる、故郷から離れたいとい心境は多くの人が思うと思います。
 

先にも書いたように音楽と風景描写はかなりなもので一番好きな言の葉の庭の雨の描写を超える映像美にはドキドキワクワクさせられました。
はやくDVDブルーレイで細かく色んな部分を見ていきたいです。

 

あとは花澤香菜さんと佐倉綾音さんがカナ、アヤネという凪の彼女、元彼女で出てきました。

小説で書かれているように同姓同名のキャラクターらしいです。
こちらはなかなか攻めた内容で面白かったです。 

 

君の名はでユキちゃん先生と名を出し言の葉の庭の雪野先生を出してきました。
これはなかなか話題となり雪野さんが出てきたと騒がれましたが、今回も前作の君の名はから、瀧くん、三葉、四葉、テッシー、サヤちんが出てきた。
瀧くんと三葉はもうほぼ名前も出ているので間違いないですし、他の3人も合わせてエンドロールに名前があるので、確実です。
時系列でいうと天気の子は2021年なので、君の名はのクライマックスシーンの就活の時期です。
就活時が2021年で最後に出会うのが2022年の春だと思うので、天気の子の時点ではまだ瀧くんと三葉は再開していないことになります。
2022年の春ということは天気の子の世界では雨が降り続いているので、天気の子と君の名はの世界線は別のものとなりますが、帆高が東京へ再度来た2024年には瀧くんのお祖母さんの富美さんの自宅に瀧くんと三葉(と思われる)結婚式の写真があるので二人は出会い結婚しているということでしょうか。
小説でも孫の結婚式の写真が飾られていると書いてあるので瀧くんは結婚していると思います。
正直別の世界線でもアフターストーリーのような描写は描いてほしくはなかったが、これはもう多くの人が求めていたことであるということは間違いなので皆さん楽しめる内容になっているのではないかなと思います。
また、テッシーとサヤちんカップルと四葉はおそらく一回見ただけではわからない人が多いと思うので何度も足を運んで探してほしいです。

 

晴れ女は天気の巫女。天気の巫女は天気を操れる(晴れにする)力があるが、使いすぎると姿が消えてしまう。
同時に天気が狂い、狂った天気を戻すには人柱として天気の巫女を捧げる必要がある。
一人の犠牲でもとに戻るならみんなはそれを望むだろうし、昔からそうしてきた。
いろんな昔話などでも同じようなことはたくさん書かれています。
天気なんてどうでもいい、陽菜と一緒にいたい。一緒に生きたい。そう願って一度は人柱となった陽菜を帆高が助けに行きます。
結果東京は雨が振り続け、東側は海に沈みます。
罪悪感を感じながら陽菜に会いに行くけど、陽菜を見たら罪悪感よりも陽菜とともに生きていくということを決心して、どんな事があっても”大丈夫”、ともに生きていくんだと再確認して終わります。
この最後のシーンについてはRADWIMPSの大丈夫という曲が元になっているらしいです。
最後のシーンを悩んでいたところ、使う予定のなかった大丈夫という曲を聞いて全部ここに書いてあるじゃないかと思いラストシーンを書き上げたらしいです。
しばらく前に大丈夫という言葉が欲しくて、大丈夫という言葉に救われてきた時期がありましたが、なんとなくその時のことを思い出して少し懐かしい気持ちになりました。
あまりいい気持ちではないですが、そういうナイーブな気持ちにふとしてくれるこういうところは本当に何度も見たくなる要素で好きになる要因でもあると思います。

 

帆高が陽菜を助けに行こうして廃ビルの中で警察に囲まれるシーンのセリフもなんとなく言の葉の庭のタカオのラストシーンのセリフを思い出し、少しグッと来る部分です。
「何も知らないくせに」「全部お前のせいだ」などよく使われがちなセリフではありますが、新海さんの作品にのせて聞くと色んな感情に殴りかかってくるようでとでも辛くなります(そういう気持ちになりたくて見ている節もあるので良いです)

陽菜の弟の凪がまたいいキャラでお姉さん思いのとてもいいヤツでした。
この姉弟はふたりとも早く大人になりたいと願っている姉弟で小学生の凪も大人びていて、こんな人間になりたいと思わせられる人でした。
特に印象に残っているのが「はっきりしない男が一番ダメなんだよ。付き合う前は何でもハッキリ言って、付き合った後は曖昧に行くのが基本だろ?」です。
このセリフを聞いてから帆高は凪のことをセンパイと呼ぶようになるし、僕もずっとセンパイって呼んでいます。
基本シリーズでいうと君の名はでは「男子の視線!スカート注意!人生の基本でしょ!」というセリフがあるが、これは「〇〇!〇〇!人生の基本でしょ!」ってネタでたまに使うくらいです(何の話だ)

 

天気の子は君の名はよりも新海さんのやりたいことがたくさん出ていたんじゃないかなと思う。
君の名はは三葉を救いたいのではなくみんなを救いたいということで動いて結果的にオールハッピーエンドのような結果でしたが、天気の子は陽菜を救いたい、世界なんかどうなっても良いという思いで動いていました。

「世界なんてさ、どうせもともと狂ってんだから」と須賀さんが言っているけど、本当にそうだと思う。
人も世界もどこか狂っていてみんな何かしら悩んでいて、何かが重なって不幸なことが起こるけど、本当に不幸なのか、別にそんなことないと思うし、最初からどこかおかしいのだから深く気にしても仕方ない。
とにかく生きることを願うだけでいいんじゃないかなって。

そうやって生きていこう。